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MNTSQ「法務人材獲得と育成の実践事例〜サントリーの取り組みと法務エージェントの始点から学ぶ〜」オンデマンドウェビナー

先日、参加させてもらった座談会が、MNTSQのウェブサイトでの参加登録の受付けが始まりました。

MNTSQと言えば、長島・大野・常松法律事務所に所属する弁護士の板谷隆平さん(67期)が創業されたリーガルテック企業ですが、正直、こんなにも順調にすごいスピードで発展されるとは思ってもいませんでした。

(商事法務ポータルに連載していた「弁護士の就職と転職Q&A」では、2019年11月25日に「リーガルテック企業への参画は弁護士キャリアの亜流か?本流か?」というタイトルの記事を書かせていただいたことが懐かしく思い出されます。)

板谷隆平さんは、長島・大野・常松法律事務所でもカウンセルに昇進されて、「大手法律事務所に所属しながら、リーガルテックのスタートアップ企業を成功させる」という新たなキャリアモデルを切り拓かれています。現在の司法修習生(予定)には、板谷さんに憧れて、他の大手の内定を蹴って、長島・大野・常松を選んだ方も少なからずいらっしゃるようです。

座談会では、私が「転職エージェントが乱立することの弊害(転職エージェントの代理戦争のために無駄な応募とオファー辞退が増えている)」という、品のない話からのスタートとなってしまいました(内容としては、2022年2月に「(備忘録)転職エージェントによる法律事務所のネガティブ情報を用いた代理戦争の不毛さ」で指摘していた点に通じる話題です)。

それでも、さすが明司雅宏さん(サントリーホールディングスの執行役員)で、サントリーでの具体的な取組みをお話いただくことで、前向きな議論へと建て直していただきました(ちなみに、座談会で私が言及した「希望の法務」(2020年、商事法務)は、コロナ禍で法務の役割を見直した名著です)。

明司さんのお話を聞いて私が改めて感じたのは、
「法務部門の責任者というポジションは、職人的に法律論を究めて行った延長線上に辿り着けるものではない。経営陣に対しても、そのビジネス感覚においてリーガルリスク(とその対処法)を理解してもらえるようなコミュニケーション能力を備えることが必要である。」
ということでした(明司さんのようにそれが天性で備わっている方にお任せするべきなのか、それとも訓練したら誰でもある程度は身に付けることができるスキルなのかはまだわかりませんが)。

また、座談会を「裏回し」してくれているのは、弁護士の尾西祥平さんです。「『いきなりインハウス』は伸びない」と言われていた時代に、修習を出て直ちにヤフーに入社されて、そのご経験と人脈を外部弁護士として活かすことで、年末恒例の日本経済新聞の弁護士ランキングにおいては、「スタートアップが『頼る』弁護士」の6人のうちのひとりに選出もされるほどに活躍されている弁護士です。

主に企業内法務の方を視聴者に想定した企画ではありますが、外部弁護士や、さらに言えば、法律事務所や企業法務部を目指す就活生がご覧になっても参考になるものが含まれているかも、とも思いますので(応募サイトの「注意事項」で申込者から除外されているのは同業者(リーガルテック企業?)だけなので)、ご関心を持たれた方はアクセスしてみていただければと思います。


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