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メールの冒頭挨拶文「いつもお世話になっております。」

面識はあるけど、特に親しくもない業者から、久々にメールで連絡が来た時、冒頭に
「いつもお世話になっております。」
と書かれていると、「あれ、この方に、いつ、何をお世話したっけ?」と考えてしまう。でも、特に何も思い浮かばない。

別パターンで「平素お世話になっております。」というのもあるが、これに対しても「日頃、そんなに親しかったかな?」と思ってしまう。

確かに、それほど親しくもない相手に対して、いきなり、送信者の都合で本題たる用件を切り出すよりも、一言、挨拶を置くほうが、メール全体の座りがよくなるのだろう。ただ、自分としては、「いつも」とか「平素」という言葉を軽々しく使わないようにしたいと考えている。できるだけ「先日は、●●の件でお世話になりました」など、自分の記憶・記録に照らして、直近の接点を具体的に記載するように心がけている。

そんなことを友人に話していたら、「でも、西田さんも、よく文末に『今後ともご指導のほどよろしくお願い申し上げます』って付けるよね。あれ、別に指導を期待していない時にも付けるでしょ?」と言われた。そういえば、自分は、10年以上前に、大学時代の恩師にメールを送る際に、「メール末尾の終わり方」の表現を何度も書き直して、迷った挙句に「今後ともご指導のほどよろしくお願い申し上げます」という表現が、一番しっくりくると判断して記載した。それがきっかけとなって、「今後ともご指導のほどよろしくお願い申し上げます」が、自分の「メール文末表現」の典型例にレパートリー入りしたのだ。一度使うと、その表現を用いることのハードルが格段に下がる。そして、何かあると、すぐ、文末に「今後ともご指導のほどよろしくお願い申し上げます」と気軽に記載するようになっていた。自分のメール起案上の習性を改めて気付かされた。

「いつも(平素)お世話になっております」と多用する送信者も、大昔に、メールを送る際に、「冒頭に『先日は●●の件でお世話になりました』と書きたいけど、転職前のことを書いたら、CCに相手の上司も入っているし、具体的なことに言及するのは不適切かもしれないな」などの事情があり、それをボカすために「いつも/平素」という用語を用いたのかもしれない。で、それが先例となり、その「無難」な冒頭挨拶表現を用いることのハードルが下がった、という歴史的経緯があるのかも。

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弁護士(第一東京弁護士会)で、キャリアコンサルティング&ヘッドハンティングをしています。著書「新・弁護士の就職と転職」(商事法務、2020年)。商事法務ポータルに「弁護士の就職と転職Q&A」を連載中 https://www.shojihomu-portal.jp/gyoukai