見出し画像

(備忘録)弁護士の世代に違いによる価値観(仕事と生活の最優先事項)の変遷?

70期以降の弁護士と話していると、「自分も老けたなぁ」と感じさせられる。

私が、2007年に、「弁護士の就職と転職」という本を出した時には、先輩弁護士から、
「西田くん、弁護士が事務所に入ることを『就職』なんていう言葉を使って表現しちゃいけない。弁護士は、最後は自分で食っていかなきゃならないんだから。」
という指摘を数多くいただいた。当時の私は、心の中で「いや、自分が成長して、少しでも高度なリーガルサービスを提供できるようになることが最優先課題であって、そのためには、独立することが必須なわけではなく、むしろチームでリーガルサービスを提供するほうが専門性も高まって望ましいのではないか?」と思っていた。そのような発想は、50期代から60期代で、企業法務に携わる弁護士には共有されている、とも感じていた。

でも、最近は、70期代の弁護士と話していると、「あれ?」と思わされることが多くなっている。社内弁護士の数が増えた、というだけでなく、会社員的な発想が、法律事務所で勤務するアソシエイトにも共有されてきたような気がする。会社員的な発想と呼ぶのも適切ではないのかなぁ。エリート意識はなく、山っ気もなく、一攫千金も狙っていない。「将来のために今を我慢する」「今は辛くても、それを乗り越えた先には、違う景色が見えるようになるのではないか?」という提案がまったく響かない。
端的に言えば、「現時点における生活の質(QOL)の向上」が最優先課題のように思える。「そのスタイルに持続可能性があるの?」という警告的な問いを発したくなる(でも、若い世代がすべてそういう発想ならば、パートナー世代もそれを受けて、それを前提に人事政策を検討せざるを得なくなるのかなぁ?)


みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?