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「転職=人脈の表面積の拡大→独立準備に最適?」

昨晩、東大ロー同窓会のオンラインイベントで講演をさせてもらった。自分よりも20歳以上若い視聴者ばかりだろうから、久々に「自己紹介を」と思って、パワポを使って略歴を図示してみた。

自己紹介(略歴図示)20210604

講演では、「実態としてはネガティブな理由で行ったキャリア選択も、後付けで、ポジティブなストーリーとして解釈することも可能である」という文脈で用意したものだった。が、自分で話していて、「振り返ってみると、実はキャリアの迷走が独立準備になっていたんだなぁ」と感じさせられた。

ぼくには、独立志向がまったくなかった。インハウスへの転職活動をしていて、発作的に真逆の独立という道を選んでしまった。ただ、改めて考えてみると「インハウス=雇用主一社との専属契約」であり、「独立=多数のクライアントとの非専属契約」という対照的な関係がある(副業の許容性をとりあえず無視すると)。

具体的に言えば、
― インハウスとして月収100万円の雇用主を探す転職活動
は、
― 独立したら、月額10万円の報酬を支払ってくれるクライアントを10社獲得する営業活動
に近い目標設定となる。

それだけに、「将来の独立」を意識したら、「ひとつの組織で作れる人脈だけで、十分なクライアント候補や案件の種を手に入れることができるか?」という問題がありそうな気がしてくる。

ぼくは、修習前に研究者養成コースに通ったり、事務所勤務時代に役所や中央銀行に出向させてもらったのは、結果的に(=当時は意図してなかったけど)独立後に必要となる自分の人脈(≒潜在的顧客又は案件の紹介者)を広げてくれていたんだな、と感じた。

これからは、独立志望のキャリア相談者に対しても、「独立する前に一度転職しておいて人脈(潜在的顧客)を広げておいたら?」というアドバイスをしてみようかな(もちろん、時機を逸してしまうリスクにも注意しないといけないけど)。

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