御礼メール

備忘録/弁護士の就職と転職/御礼メール

転職活動中のアソシエイトから、法律事務所訪問後に、「私から御礼メールを出していいですか?」と尋ねられることがあります。

質問の意図は、「紹介業者を介さないで、直接に連絡していいですか?」という点にありますが、ぼくが気になるのは、「どんな御礼メールを送るつもりなの?」という点です。

器用な若手ほど、一流企業を依頼者とする仕事をするようになると、形式だけ「それっぽい」丁寧なメールを書くことにはすぐに慣れるのですが、逆に、「心が込もっていない(ように見える)文章」になる危険も高まるように感じます。

「御礼メール」として想定している文章を尋ねると、大抵、「お忙しい中に時間をとってもらってありがとうございました」「大変に勉強になりました」「まずはとりいそぎ御礼まで」的なテンプレートで終わりになっています。

ここには、「失礼がないように」という礼儀正しさは見えるのですが、「で、君は今日の話しを聞いてどう思ったの?」「勉強になった、ってなにが?」というのがテンプレートに埋もれてしまっています。

ぼくも、自分自身が転職活動をしていた頃を思い出せば、「とりあえず、礼儀正しい姿だけを示して、先方から誘ってもらえたら、進めるかどうか考えたい」という気持ちはよ〜くわかります(恋愛において「告白するよりも、告白されたい」と考えるタイプですかね(笑))。

でも、人材紹介業を続けていると、「雇用責任を考えていないボスほど、軽々にアソシエイトを勧誘する言葉を口にする」「責任感があるボスほど、迷っている候補者を誘導するような言葉をかけずに、本人からの自発的な応募を待つ」という傾向があることに気付かされます。

安易に自分を誘ってくれる事務所よりも、自分のほうから、押しかけてでもお世話になりたい、と思えるような事務所を見付けるほうが納得感のあるキャリアを歩めそうな気がするのですが、、、忙しさとプライドの高さが邪魔するのかなぁ、、、


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弁護士(第一東京弁護士会)で、キャリアコンサルティング&ヘッドハンティングをしています。著書「新・弁護士の就職と転職」(商事法務、2020年)。商事法務ポータルに「弁護士の就職と転職Q&A」を連載中 https://www.shojihomu-portal.jp/gyoukai