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(備忘録)「クライアントからは評価が高いのにアソシエイトを酷使するパートナーがいる」が意外ではない、という説
日本経済新聞が今年も弁護士ランキングを公表していたが、それを見て、「日々、アソシエイトに酷い仕打ちをしているのに、華々しく評価されているパートナーが許せない。」という愚痴を聞く。
心底、「それは大変だろうなぁ。」とは思うが、「クライアントからの評価が高い」と「アソシエイトに対する要求が厳し過ぎる」というのは、まったく意外ではなく(逆説ではなく)、むしろ、「やっぱり」という順接の関係にあると感じる
(備忘録)「裁判官出身弁護士は、自己の経験を活かすことに無頓着である」という仮説について
弁護士のキャリアに関する雑談で「裁判官出身者は、真面目でピュアで、良い意味でも、悪い意味でも、自分の経験を活かすことに無頓着だよね。」という説を聞く。これは、ぼくのキャリアコンサルタントとしての経験にも符合すると思った。
裁判官出身の転職相談者との面談を振り返ってみると、ぼくが「裁判官経験を活かすならば、訴訟に強い事務所を希望されるんですよね?」と尋ねるのに対して、「いえ、インハウス希望です。」
(備忘録)リーガルテック企業の「第二世代」の候補者をどこに求めるべきか?
リーガルテックは、コロナ禍を通じて、急速な発展を遂げている。そのための採用の相談を受けるのは嬉しいことだが、「誰に声をかけるべきか?」は中々悩ましい。
人材紹介業には、リクルータ(採用側アドバイザー)としての側面と、キャリアコンサルタント(転職希望者側アドバイザー)の側面の二面がある。
リクルータとしての側面からすれば、
― 資質がありそうな候補者に声をかけて、興味や関心を引き出す、
という方
司法試験の合格順位が高いのは「弁護士としての優秀さ」の証なのか?
現在の司法試験では、合格発表に続いて、受験生は成績通知書を届けられて、自分の順位を知らされる。受験生に自分の成績を開示する義務はなくとも、法律事務所は採用活動において成績通知書の提出を求めるため、合格しても、その順位が低いと、就活で苦戦を強いられることになってしまう。
では、「司法試験の成績さえ良ければ、弁護士として優れているのか?」と言えば、そのような実証研究の成果を見たことはない。実際問題と
司法試験合格者数の増加を求めるか?減少を求めるか?見方の違い
司法試験の合格発表日(9月7日)が近付いて、再び、司法試験に関する「適正な合格者数」に対する議論が盛り上がっている。
人材紹介業者として、弁護士と話していると、その主張は「司法試験に合格してこれから修習を受けることになる弁護士予備軍を、自分にとって、どのような存在として受け止めているか?」によって異なるような印象を受ける。
一般民事系の弁護士は、
― 司法修習を終えて弁護士登録をしたら、一人前
週刊ダイヤモンド2021年7月24日号
週刊ダイヤモンド2021年7月24日号に「激変する弁護士『転職市場』」と題する記事を掲載していただきました(タイトルは編集部に付けていただきました)。ダイヤモンドオンラインには先行して有料記事が掲載されています。