西田 章..
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法律事務所の就活では「リーダーシップ」よりも「メンタルの強さ」をアピールする方が良いと思う理由
2012年に発売された「採用基準」という本は、当時、ベストセラーになり、私もそのタイトルに惹かれて買った。読んでみると、マッキンゼーの採用マネージャーを12年務めた伊賀泰代さんが、そのご経験に基づいて「リーダーシップこそコンサルタントにとって最も重要なスキルです」と語られているのはとても説得力があり、「良い本だな〜」と思った。
ただ、「これが法律事務所の就活に当てはまるか?」と言えば、「法律事務
「大手法律事務所は『所内競争』が重要で、中小法律事務所は『対外的競争』が重要」と言われる理由
司法試験受験生に対して、大手法律事務所で働くことの大変さを指摘すると、
「だったら、中小事務所のほうがいいんですか?」
と言われるし、かといって、中小事務所で働くのも大変だと指摘すると、
「なら、やっぱり大手事務所のほうがいいんですか?」
と言われてしまう。
「大変さ」の質が違うことを整理した例としては、
― 大手事務所は、所内競争に勝ち残るのが大変で、
― 中小事務所は、対外的競争に生き残るの
法律事務所の面接の質疑で「先生はなぜこの事務所を選ばれたのですか?」と尋ねるのは愚かだと思うけど、良問としての機能する場面も
法律事務所への訪問において「何か質問はありますか?」と言われた就活生の中には、面接官である弁護士に対して「先生はなぜこの事務所を選ばれたんですか?」と尋ねる人がいる。
私は、この種類の質問を愚かだと思っていた。面接官がパートナーであれば、彼・彼女らが就活したのは、もう10年以上前のことであり、業務分野の流行も変化しているし、事務所の規模も、パートナーへの昇進しやすさも今とは異なっている。また、ア
大手法律事務所への就職は「寄らば大樹」というよりも「捨てる神あれば」という感覚かな
「noteでの記事は商事法務ポータルでの連載の焼き直しですね」というご指摘をいただきながらも、敢えて、それを繰り返して、今回は「就活は『寄らば大樹の陰』が無難なのか?」(2017年6月26日)の再掲。
要するに、
・ プロフェッショナルファームは(会社のように解雇権が制限されているわけではないので)パフォーマンスが悪いアソシエイトは切られざるを得ない。
・ 大手法律事務所のほうが、毎年、優秀な新
法律事務所への就活で「日本企業の海外進出支援業務に興味がある」と答える際の留意点
法律事務所への就活では、古くから、
「どんな分野に興味があるの?」
という問いへの回答を用意しておくことが基本とされてきた。
模範回答のひとつは、
― 個人的に特に興味があるのは●●法なので、その分野の仕事があれば、ぜひ関与したい。
― もっとも、弁護士として一通りの案件は扱えるようになりたいとも思うので、●●法に限らず、どんな仕事でもご縁があれば精一杯取り組みたい。
という二段階コメントである
大手法律事務所への就職は、「大は小を兼ねる」感覚で選択してもよいか?
企業への就活において、総合商社を志望する際に、
― まだ業界を絞りきれないため、多様な事業を展開している総合商社に入っておきたい、
というのは理解できる。
しかし、その感覚を、法律事務所への就活にも持ち込んで、
― まだ、専門法分野を絞りきれないため、多様な法分野をカバーしている大手事務所に入っておきたい、
と考える就活生に対しては、「ちょっと待ったほうがいい」と言いたくなる。
法律事務所にお