弁護士のキャリアコンサルタントが、法律事務所や企業法務部門の採用ニーズや職場環境についての情報を共有するためのニュースレターです。メンバーシップ形態を採用することにより、公開情報だけでなく非公開情報も、職場のポジティブ要因だけでなく、ネガティブ要因も含めて発信していきたいと考えています。想定する読者は、弁護士、司法修習生(予定者含む)及び予備試験合格者等です。週に1回の定期通信と、オーナーが依頼されているサーチ案件についても、随時、紹介していきたいと思っています(どこまで具体的な情報を記載できるかは案件毎に異なります)。
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ビジネスの現場と法令との間で葛藤&奮闘する企業法務の「中の人」たちが書くnoteを集めたマガジン。「中の人」の定義は広めで。
西田 章..
NBL掲載「西田法務研究所通信」
過去に公表した著作等を紹介していきます。
過去に登壇したセミナー/講演の資料を掲載していく予定です。
人材紹介業をしていながらも、自分は「転職エージェント」という呼称が嫌いだった。 採用側から依頼されて、候補者を勧誘して、転職させることができたら、成功手数料を貰う。完全に「採用側の手先」である。そういう業者が、どういう顔をして「あなたのエージェントです」と言えるのだろうか? ただ、だからといって、「人材紹介業者が、候補者の利益を食い物にしている」とは思っていない。「ブラックな職場でも転職を実現させて成功報酬をゲットしよう!」とは思わない。だって、職場の問題点は、転職したら
法科大学院の学生と話すと、 「企業法務は、一般民事よりも優れている」 という序列意識の存在が窺われることがある。 確かに、一流の法科大学院には、企業法務系の法律事務所から、各法分野の第一線で活躍されている「見栄え」のする弁護士が実務家として教員に派遣されているため、 ― 企業法務に携わる弁護士は頭が良くて、プレゼンも上手い、 という印象を学生が抱くのは理解できる。 また、業務に必要となる法律知識についても、 ― 司法試験の域を超えて、金商法とかコーポレートガバナンスコード
「法律事務所の採用の書類選考は『学歴』でほぼ決まってしまう」ということを言っていたら、 ― だったら、弁護士のキャリアは『学歴』で決まってしまうのですか? という非難めいた質問を受ける。 これに対する私の回答は、割とシンプルで、 ― アソシエイトの市場価値は、わりと『学歴』で決まってしまう(のは受け入れざるを得ない)。 ― でも、パートナーの市場価値は、弁護士になった後の実績で決まる(ので逆転可能)。 と思っている。 ここで ― 『学歴』 というのは、結構曖昧な言葉だ。
商事法務ポータルに、伊東祐介弁護士のインタビュー記事を掲載していただいた。 伊東さんは、東証勤務時代の経験に基づいて執筆された「新規株式上場(IPO)の実務と理論」を、今年4月に出版されている。その本に基づいたセミナーを商事法務で収録されていたので、その収録現場にお邪魔して、収録を終えたばかりの伊東さんに(短時間ながら)インタビューをさせていただくことができた。 伊東さんに東証勤務時代の話をお伺いして、「制度を現実に回している組織に潜り込んでしまうのは、弁護士が専門性を磨
所得金額だけを比較すれば、 ― 法律事務所で年間売上2000万円の外部弁護士は、年間経費780万円(月額65万円)を費やしたとすれば、所得は1220万円になってしまうので、年俸2000万円の会社員よりも幸福度は低い、 という見方になる。 でも、実際には、必ずしもそうではない。その理由として、すぐに思い当たるものが2つある。 ひとつは、 ― 会社員の市場価値は「年俸」で測られるが、外部弁護士の価値は「アワリーチャージ(時間単価)」で測られる、 という点だ。 もうひとつは、
企業法務系弁護士は「将来は、上場企業の役員報酬の水準に匹敵するほどに経済的に恵まれた生活を送れるようになりたい」と願う学生には挑戦する価値がある職業である。しかし、(サラリーマン役員の報酬水準を超えて)「自分の資産を数十億円規模まで膨らませること」までの野心を持った学生には向く職業ではない。弁護士の仕事は、所詮は「自分の時間の切り売り」の域を脱することができない。お金を稼ごうとしてもレバレッジが効かないのである。 実際のところ、 ― お金をたくさん稼げるほど、弁護士はより幸